受難の大学院2

いやな天気ですなぁ
本日公開のTHE 有頂天ホテルは客足に影響がなかっただろうか?と、ちょと心配

なんせ三谷さん今回やたらとはりきって宣伝しまくってる
応援してあげたくなるね
あれだけ人嫌いなくせしてなりふりかまわずがんばってる姿見ると

ま、わが社はもともとが三谷ファンだけどさ
そういいつつ、雨だから、と、おうちにこもってるわけだけどさ

<よいこのみんな さあ劇場へ行こう!>

さて、大学院も2年目に突入、する予定だったのだが
その前に、ちょっとだけ1年目の最初の話をしないといかん、ということに気づいたので、おつきあいくだされ

1年目と2年目の大きな違いは何か?というと、その時にR研からT大への本格的なお引っ越しがあったのである

ロバートがT大の免疫教室教授になったのは、ペンギン君の大学卒業と同時
すなわち、ドクター1年目にはすでにT大教授だった
しかし、とりあえず1年間はR研とT大かけもち、ということが認められていたため、1年間は両方にラボがあった

という状況をアタマに入れていただいて話を核心へと戻す
時はまだ本格的なお引っ越しの1年前である

T大1年目の4月、前教授から引き継いだ研究室を下見に訪れたロバ研のめんめん、一歩入って呆然とする

せ……せまっ!

どう見積もっても50平米程度の広さしかない
そこに、2名が並んで使える広さの4名用中央実験台が3つ、窓際にはずらりと機器用の実験台が並んでいてぎゅうぎゅう詰め
それですらフルに使って計12名分である
メンツが増えることを考えると、実験台の数からして全然足りない

しかも……き、汚なっ!

どう見ても数年以上無人だったとしか思えない状況である
なんせ、窓際には砂埃がセンチ単位で堆積してる
おいてある機器類は全てサビついてホコリまみれ
しかも実験台上には使い終わったまま放置されたとおぼしきガラス器具が散乱したまま、使いかけの試薬類も全部放置
フリーザー開けてみれば、得体の知れないサンプルがみちみちに詰まっている

うわぁ…えらいこっちゃ!

なんせ、先発隊に任命された助手のTさんは来週からこっちで仕事するのである、このまんまじゃ何もできんぞ?
一同、呆然としながらも気をとりなおし、ゴミの山から使えそうなもんを残し、いらないものを廃棄するというより分け作業が始ま……った途端、突然躍り込んできた乱入者により全員がその場でフリーズ

何事かと思ったら、前教授付けの技官さんが入口に仁王立ちとなり、えらい剣幕でいきりたっていらっしゃる

『なんですか! アナタたちはっ!!!』

アノ…今度の住人なんですけど……

どうやら、そのおばさんというのは、あらかじめ話を通しておかなければいけない重要人物だったらしいのだが、そんなこたーこっちは知るよしもない

4月から免疫教室の講師と助手となっていたNせんせとTさんがその場で説明し、やっと不承不承とは言え、片づけにとりかかることを了承していただいた

ところで、そのおばさん、あくまでも免疫教室の技官さんなのである、当然、同じ仲間として手伝ってくれたのかと思うでしょ?
ところがさにあらん、おばはんてば力一杯、われわれの邪魔をし始めたのである
いや……これには驚いた
なんせ、どう見てもゴミにしか見えない機械なのに、それは捨てるな! それはまだ使える! それはこっちへおいておけ! とうるさく指示しまくり、しかし手は全くかさないのでさっぱり作業がはかどらない
前教授に対するなにやらよくわからん義務感に燃えていらっしゃるらしい

をいをいをい なんやこのおばはんは?!

そもそもだな、前教授はもう退官されてすでに大学にはいない
新教授の手下が自分達の使う場所にやって来ただけのことなのである
なんでモンク言われないかんの?
つか、一体われわれにどうして欲しいのだ?

だって、今後一切使いそうにもない20年もののシェーカーとか、残してみたところで意味ないし、もうすぐR研から必要な荷物をどっさり運んで来る、その段取りをつけるためにやって来たのである
場所ふさぎしている不要なブツはすみやかにお引き取りいただかなきゃ、にっちもさっちもいかないではないか

というより、それ、そもそもアナタ様のお仕事なのでは?
前教授の退官時点でちゃんと研究室をお片づけしておくべきだったと思われるのだが、いかがなものか

あまりに傍若無人なおばさんの態度にたまりかね、我々みんなとおばさんが押し問答しているとこへ、いつものようになーんも考えてないロバートが『どぉ?』なんぞとほざきつつ、のほほんと登場

ここで衝撃の光景を我々全員が目撃することになる

ロバートが登場した途端、おばさんの態度が豹変したのである
さっきまでとは人格が入れ替わったとしか思えない丁寧な応対である
そのあまりにも急激な変貌ぶりに驚愕のあまりあとずさりつつ様子を見守るしもじも一同

実はここまでがここから先で言いたいことの前フリだったことに気づいた方は手をあげて~?

これが、いわゆるひとつの、国立大学教授というもののご威光なのだ、という今となれば明白な事実を理解するまでにはこのあとも相当な期間が必要だった

要するに、R研という非常にオープンフラットな機関から、大学、といういわば閉鎖的な機関へ移動し、その閉鎖性と権威主義をまざまざと見せつけられた最初の典型的な事件がこの一件だったのである

そしてこの後、あれだけふつーのおやぢだったロバートが徐々に変わって行き、今まで居心地の良かった明るい研究室がすっかり荒れてしまうまでそれからあまり時間がかからなかった

ちなみに
大丈夫かなぁ?と半信半疑ながら使い始めた前教授遺物のウォーターバスはどう見ても年代を感じさせる代物であった
即刻捨てようとしたペンギン君がおばはんに
『それはまだ買ったばかりなのよっ!』
と散々ののしられ、しぶしぶ残した経緯がある
数日後、内部を洗い、きれいな水を張り、さて、とスイッチ入れたのはいいのだが……
その数日後、妙なモーター音とともにモクモク煙が上がり、あえなく昇天
しかも『買ったばかりの』ウォーターバスというのが、よくよく備品シール見たら10年モノだった、というのが今回のオチ

脱力しつつ以下次号

現在、すごい勢いで神の水にケツをあおられております
ある意味、ぶりがにの毒より怖いがな

はいはいはい そこどいてね 今ハタキかけるから
よいしょっ!と きれいになったとこで一発どぞ
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