医学部での道草7

今日はとてもうれしいことがあった
なんとあのM1号が自分で工夫して自分で見つけた新しい切り口を提示してきたのである
しかもM1号にもかかわらず非常に良いところをついている

しつこいようだが、あのM1号が・・・ ←感無量

人一人が育っていく過程ってのは、こんなにも見てて楽しいもんかね
おばちゃんうれしいよ ほんと

こっちもがんばらにゃなぁ
子供達を路頭に迷わすわけにゃいかんし

<よいこのみんな さあ希望の夜明けに向かって一緒に走ろう!>

ついせんだって1年に入りテニスに明け暮れていたペンギン君も
話をはしょったせいもあって早くも医学部5年生である

ということはとうとうポリクリである
えらいこっちゃ

ポリクリというのは何かというと要するに院内実習
ほんもんの患者さんとご対面なのである
えらいこっちゃがな

とは言え、もともとお医者になりたくて入ったわけで、もちろん新しい経験をすることにわくわくしていたペンギン君

ところがっ 自分でもおでれーたのよ
全然知らなかったのよ
何かと言うと、ペンギン君ってばスプラッターに極めて弱い体質だったのよ

それが判明したのはなんと初日のしょっぱな

実にタイムリーなことに、ペンギン君を含む5名のグループが最初に回されたのは整形外科であった

指定された時間に指定された場所へたどりついたMグループ(名簿の関係上、全員の名字がMで始まる)
その日ずっとわれわれタマゴ達のお相手をしてくれるらしき講師のせんせに引率され、まずは患者さん達の朝の回診というものにぞろぞろくっついていく

せんせが真っ先に向かったその先は、床ずれのために整形外科にあずけられているというひとりのお年寄りのベッドであった

ガーゼ交換のために患部を空気にさらした途端、ペンギン君の目にとびこんできたのは真っ黒になった患部の中心につやつやと輝く真っ白なその部分

それが要するに、腸骨の先端が皮膚をつきやぶって露出しているのだ、と気づくのに数秒
気づいた途端、いきなり目の前がす~っと暗くなり、何がなんだか

次にペンギン君が目を開けた時に目撃したのは、目の前で視界いっぱいに広がっている豊かなバスト

自分がナースステーションにとりあえず運び込まれ、居合わせた婦長さんが、ぬるい場面見ただけで貧血起こして倒れたとほほな学生の介抱をしているところ、だと気づくまでには相当な時間がかかった

その後も
交通事故で開放骨折した患者さんのスネに外部固定で巨大なパイプがボルトで肉をつきやぶって固定されているのを見た時

あるいは
骨を固定していた金属片が変性してしまった患者さんのオペにて
問題の金属片を取り除き、金属に接して腐ってしまった部分を術者のせんせがノミとかなづちでカーンっカーンっと取り除いているのを見た時

今、書いててそのときの情景を思い出しただけで、ぁぁぁぁぁ・・・

もういちいち記憶してらんないほど数限りなく気を失っていてほとんど実習内容なんか憶えていない

もぉダメ かんべんしてください状態である
そんな学生がいきなり回ってきたせんせい達もかんべんしてくれと思ったに違いないのだが

しかしその後、一般外科を回った時には別になんともなかったのである
血ぃバンバン出ているのを目にしても異変はおこらず

しかし、そのまたその後、皮膚科で遭遇した熱傷患者さん、とか、形成外科で遭遇した下顎腫瘍のためにお顔にぽっかりと穴の空いた患者さん、とかではもれなく記憶をなくしたので、どうやら何かはかりしれない法則があるらしい

日頃さんざっぱら、ネズミさん達からご無体に細胞もらいまくり、時には胸開いて胸腺に細胞移植してまた縫い合わせたり、というご狼藉を働いてたにもかかわらず、のこのていたらくである

さすがペンギン 
わけわからん

というわけで、外科のほとんどの科に適正がない、どころか、その場にいることすらできない、という事実が判明

まだまだ実習は始まったばかりだと言うのに、進路の半分の選択肢がほぼ消えたペンギン君なのであった

今ではホネの再生、やってんですけどねワタシ

どうなる? 以下次号