医学部での道草4

お待たせしました (誰も待ってないかもしれんけど)
ここんとこ雑文で場を紛らしていたのであるが、ここを通り過ぎないと話が進まないので、書きにくいとこはできるかぎりマイルドに行く、という方針でとりあえず再開

<よいこのみんな つっこみはほどほどにね>

前回までのあらすじ
突然テニスコートに現れた不審なおやぢ、その実態はR研のロバであり、どうやら研究者である、と判明。医学部2年の夏休みで無聊をかこっていたペンギン君、展開を全く無視したいきがかりにより、翌日からアルバイト生活を始めることになった。

R研は研究所があちこちに点在するT研究学園都市(当時はまだ市ではなく、なんとSだった)の中でも割とはずれた場所にある

いかにもT市らしく、畑のど真ん中に忽然と姿を現す建物は、まだできたばっか、という雰囲気だった

建物は研究棟が3棟、事務棟(当時はプレハブ)が1棟
細長い研究棟3つが平行に並び、それぞれの2階どうしが渡り廊下でつながっているという造り

ペンギン君をスカウトしたロバ氏が主宰する研究室は、よりによってあのP4施設のすぐ上階、という最も奥まった場所にあり、最初にたずねた時、いわばやや隔離された雰囲気を感じた・・のだが、実は全くそのようなことはなく、後に研究所中の人達と顔見知りとなる

当時のロバ研は
ロバ、ロバ奥(秘書)、研究員1名、派遣の形で常駐している臨床医3名、院生2名、テック1名、というのが常勤メンバー
それ以外に週に何度か訪れる共同研究メンバーがぞろぞろ
週2回ほど夕刻になると登場するバイト学生がぞろぞろ
という構成であった

トラブルはいきなりやってきた

ペンギン君が配置されたのは、3つある部屋の一番奥
細胞を主として扱う人、が生息する場所で、通称『Cell部屋』
そこを守っていた前テックさんが急に辞めてしまったために、急遽、ペンギン君が補充されたわけだ

のほほんと登場したペンギン君を見たロバート
「おお~ いらっしゃい。じゃ、ついてきて」
と、先に立ち各部屋をまわりつつみんなに紹介してくれる

その時のセリフが
「今度、テクニシャンとして来てくれることになったペンギンさん。前にラボで働いていたことあるから、即戦力だよ。がんがん仕事してもらってね」

アメリカでテックやってた経験を重視して(パートの)テックに雇ってもらった、と理解していたペンギン君、別になんの疑問も持たず、また微妙にアメリカナイズされちゃってたため特に謙遜もせず
「よろしくお願いしま~す」
と、くったくのないご挨拶をかます

だが、なぜか、これが、もう一人いるテックのおねいさん(主としてDNA扱う仕事している部屋なので通称もれきゅらー部屋、に配属)のカンにいたくさわってしまったらしいのである

その主張というのは
学生バイトのくせにテクニシャンとは何だ! しかも態度がやけにえらそーだ!」

いや・・当時からエラそーで、未だにずっと態度がでかくてエラそーなのは確かにその通りで、返すお言葉もない

しかしそのおねいさんによれば、テクニシャンというのはあくまでもR研が正規の手続きをとって、すなわち、人材派遣会社に高い中間マージン払って、雇われたフルタイムのヒトのことだけを指す、らしく

職種:テクニシャン
給与体系:アルバイト(パートタイム)
というのはありえない! こと、という方が大きいようだった

つまり、彼女は多数の(冗談でなく10名近くいた)バイト学生の上に燦然とそびえ立ち、共通試薬を作らせたり、ミリQをポリタンに汲んでこさせたり、あれこれ指図する役目を一手に引き受けており

その彼女の認識では

ペンギン君=バイト学生である
したがって本来は自分の配下に置かれるべきである
しかるにそんな輩を自分と同等の実験をする役目に置いたら今までの命令系統が崩れる

というのも不満な点だったらしい

ご存じとは思うが、ラボというのは優秀なテックがいるとその人を中心に回るもんである(ちょうど今現在のペンギン組が技官のHっちゃんを中心に物事が動いているみたいに)

彼女はかなり優秀なテックで、馬力もあり、とにかくマメ

要するに初日にいきなりラボの中心人物ににらまれたペンギン君、本人は全くあずかり知らぬ間に大ピーンチ!な状況に陥っていたらしい

それが時間とともに顕在化してどーんどんたーいへんなことになるのだが・・・

脳天気なペンギン君
いつものことではあるがそのような空気は皆目読めず

Cell部屋のヌシである唯一の研究員O先生にハイブリドーマの作り方、なんか教えてもらったりしながら、結構ハッピーに夏休みの荒稼ぎ態勢へと突入するのであった

次号、ペンギン君大ピンチの巻
ホントに書くのか、はなはだ疑問

まさかとお思いでしょうが、これでもかなーりマイルドな表現を用いて比較的障りのないことしか書いてないんす。マジです。書きにくいことが大杉で躊躇していた意味、わかってくだされ。